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2010年最終2連戦、20日間世界1周を無事ゴールイン!

今年最終2連戦ツアーは世界1周便フライトで回ってきた。約3万マイル、スカイチーム便を利用して日本からアメリカで乗り継ぎブラジルGPへ、そのあとヨーロッパを経由してアブダビGPへ、そしてまたヨーロッパに戻ってから日本へと、およそ20日間の“ファイナルツアー”だった。

まず成田から太平洋を東へ、デルタ航空でアメリカのアトランタまで飛び、ほんの数時間空港内で過ごし、翌朝、サンパウロに到着。この日はレンタカー(現地生産のVWゴル)を借りて、モルンビにあるA・セナの墓参り。毎年いつも彼のもとには花がいっぱい供えられている。そのままインテルラゴス・サーキットに行ってプレスルームの自分の席を予約、TVモニターの配置を確認しながら席を選ぶようにしている。4日間を過ごす仕事場はまあまあの設備、つらいのはプレスパーキングから延々と階段を上がらなければならないこと。標高800m以上のここでは、急ぐと息切れがする……。

ブラジルGP後の月曜日、徹夜で朝まで仕事をしていたので昼過ぎまで休んでレイトチェックアウト。それから市内にあるハーツまで、渋滞の中をかきわけるように走って車を返却。この都市はいつも混雑していて歩道を散歩している犬にも抜かれるくらい。なにしろ進まない。ここでタクシーにスーツケースを移すが、狭いトランクは一杯で、助手席まで満載になった。タクシードライバーは老人で、空港途中でガソリンスタンドに寄ると言い出す。しかも、メーターをそのままにするので「いったん止めてくれ」と言うが「後で料金を値引きするから」と聞かない。途中でまた渋滞もあって、結構ギリギリの時間でチェックインになってしまった。

サンパウロからはエア・フランスのパリ行き夜行便だ。昨年、この大西洋横断フライト機内で出されたヒレ・ステーキの特にソースがとても旨く、期待していたら今年はメニューが変わってたいしたことはなかった。なんかぱさぱさのコンビーフみたい。でもワインはさすがにデルタのモノよりもいい。11時間フライト、機内映画システムが故障していて、僕は寝るだけでどうでもよかったが“お詫び”として1万マイルをいただいた。“グッドウイル・ジェスチャー”として。

機内で1泊してドゴール空港に早朝6時着陸。寒い。マロニエの枯葉が歩道にたくさん積もっていて、初夏に入っていたブラジルから来ると秋を実感する。アブダビに向かう前に、一晩だけでもと夜はなじみの寿司屋へ、今年はもうこれが最後と挨拶する。ちょっとロゼワインで酔ってしまい、チップをはずむのを忘れた。御主人も頼んだ“かっぱ巻き”を忘れていたからまあいいか。

水曜日午後便でドバイへ。6時間程度のフライトは短く感じられ、夜11時半に到着、ハーツに行くとトヨタ・カローラが待っていた。VWゴルよりは大きくて荷物もすべて収納、深夜の高速を一路アブダビに向かって急ぐ。制限速度は120km、一応130kmで走るがバンバン抜かれる。山のようにでかいSUV車ばかりでパリとは大違いだ。しかしサーキットそばまで1年ぶりでも迷わず来たのに、最後で“集中力”が薄れたのか迷ってしまい、完成したばかりのテーマパーク「フェラーリ・ワールド」に入り込んだり、またUターンしたり、うろうろしていたらパトカーが出現、停止を命じられた。
パスポートから国際免許、FIAパスなど全てを見せ、ホテルを探していて迷っているところだと説明。それでも「ユー・ドリンク?」と聞くから、のろのろ走っていたのは酔っぱらっているわけではないと言い、20分ほどしてやっと納得してくれた。そこですかさず頼むとパトカー先導でホテルまで案内してくれ、午前2時ごろにようやくチェックイン。パリから着いて気温30℃の砂漠地帯を走ってやっと最終目的地にたどり着いたので、とりあえずミニバーからビールを。今年のホテルは安くはないがめちゃ高くもなく、24時間ルームサービスもあって、インターネットもOK、これならトワイライトレース後も朝まで部屋で仕事ができるし、温かいモノも食べられる。それにドゴール空港で買ってきたスコッチウイスキーとボルドーワインもある。さみしいシーズンエンドの夜を過ごした1年前とは大違いだ。

木曜日は昼から徒歩でサーキットへ、肌が日焼けするほどの陽射しを浴びながら行く。この夜はホテルのビュッフェレストランで済まそうと入ったら、なんとシーフードが山盛り。寿司まであって、生ガキやロブスターが食べ放題だったが、砂漠の真ん中だし万一のことを考えて控えることに。翌日も忙しくまたここに行くと“シーフードフェア”は毎週木曜日のスペシャルで、この日のメニューはアラビアンに変わっていた。まあ、これも悪くはないなと食べていたら、横で現地の衣装を着たおじさんがビールをがぶ飲み、戒律は関係ないのだろうか?

結局、アブダビGPでは土曜日も日曜日も深夜のルームサービス、すっかりボーイ君と顔見知りになり「お互い、こんな時間まで大変だけど頑張ろう」と励まし(?)合う。
また夕方までいてレイトチェックアウト、近くのホテル内にあるイタリアンレストランで久々にテーブルについての食事だ。この店は昨年入って本格的なので驚いたところ、おすすめのホタテガイをいただく。白ワインにぴったりだと思ったが、これからドバイまで走らなければならないのでガス水で我慢、来た道をまっすぐ帰る……はずが、またドバイ空港目前で道に迷う。返却時に満タンにしようとスタンドを探していたからで、一方通行が複雑に絡み15分くらい回り道してしまった。それでもフライトが深夜1時50分発だったので、まだチェックインカウンターがクローズのまま。これならいっそのことドバイ見物に行けばよかった。

7時間の夜行便で火曜日早朝6時にパリ着。外は7℃で今回持ってきたすべての服を着込んで2Fターミナルを出た。原稿を書き続けた水、木、金、土曜日まで秋雨前線が停滞するパリは冬同然の気候。せっかくだからとシャンゼリーゼに行って少しだけクリスマス・イルミネーションを眺めた。でもエッフェル塔が華やかなイルミネーションを点灯したのは、僕らが土曜日にこの街を後にしてからだった。よほど観光とは縁がないようにできている。

今シーズン最後のツアーはこれで終わりだが、2011年は最終戦が11月27日なので、時間の余裕があれば真冬のパリでクリスマス気分に浸れるかもしれない。そんなことを機内で思い浮かべながら、20日間世界1周を無事ゴールインした。

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